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難題のカーボンニュートラル実現を力強く後押しするプラスチックの力――SABIC「人くる展 2022」出展 :PR

2022.07.27

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サウジ基礎産業公社(SABIC)の日本法人であるSHPPジャパン合同会社は2022年5月25~27日、横浜市のパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展 2022」に出展した。

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SABICは、サウジアラビアの首都・リヤドに本社を置く企業であり、石油化学製品や工業用ポリマーなどを取り扱う多角的製造会社である。日本国内には2拠点を設け、日本にしっかりと根差したものづくりを長年行ってきた。2021年には、同社真岡事業所(栃木県真岡市)が設立50周年を迎えている。また、同社の世界各国拠点が連携する協調開発や実験も同社の大きな強みだ。

ここ2年ほどの間、世の中や市場では、サステナビリティやカーボンニュートラルなどへの意識が急速に高まっている。人とくるまのテクノロジー展は、特にCO2削減に関してより一層強いプレッシャーがかかる自動車関連の展示会ということもあり、同社以外にも、「サステナビリティ」を看板に掲げる企業が目立っていた。

SHPPジャパンは、下記のような複数のテーマで展示していたが、「サステナビリティ」と明確にうたわれたテーマ以外でも、環境配慮やカーボンニュートラルにもつながるものが目立った。

  1. サステナビリティ
  2. キャパシタフィルム
  3. 先進運転支援システム(ADAS)
  4. 軽量化、ボディホワイト
  5. 材着樹脂(無塗装化)
  6. きしみ音対策
  7. 寸法安定(低ソリ、低線膨張率)

>>出展内容について(事前告知)
https://plabase.com/news/9253

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SHPPジャパン 社長 松林卓弘氏

「今回は非常に盛況で、私も非常に驚いています。当社へのブースも結構な数の来場者さまに来ていただけています」と会場で語ったのは、SHPPジャパン 社長の松林卓弘氏である。松林氏が一番の目玉としたのが「サステナビリティ」で、このテーマではSABICの特許技術を利用した「ケミカルリサイクル」について紹介していた。

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従来は、使用済みペットボトルを回収してPETを再生する技術が主流であったが、SABICのリサイクルではPBT樹脂を生成するところが最大の特色だ。また、使用済みのペットボトルを安定調達する仕組みも整備している。「国内では、ペットボトルリサイクルが盛んなこともあり、使用済みペットボトルは“取り合い”状態で品薄です。一方、当社は海外で回収を行っていますので、十分な量が確保できています」(松林氏)。

使用済ペットボトルを回収し、洗浄してペレット化した後、SABICの特許技術により重合し、同社のケミカルアップサイクルPBT樹脂「LNP™ ELCRIN™iQ樹脂」として生まれ変わる。この樹脂は、1kg当たり最大67本の使用済みペットボトル(500ml)を再利用しているという。海を漂い損傷してしまったボトルを使ったグレードも上市しており、海洋ゴミ削減にも寄与する。

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LNP™ ELCRIN™iQの成形サンプル(左の赤い部品は、PCとのアロイ)

また調色性に優れ、着色すれば、バージン材に劣らないレベルの外観となるという。美しい外観だけではなく、PET樹脂よりも優れた耐久性を備える。他、流動性や耐薬品性、着色性に加え、難燃性などの特性に優れており、自動車部品にも利用可能だ。

環境配慮面については、第三者機関がISO14040/14044の基準に従って評価したところ、同社のバージンPBT「VALOX™ PBT」と比較して、地球温暖化係数(GWP)で29%、累積エネルギー需要量CEDで43%にまで抑えられたという。工場での原材料入手から製品出荷までのカーボンフットプリント低減にも寄与できるとしている。

もう1つ、樹脂そのものに着色し、塗装したものに近い外観と耐擦傷を実現する材着樹脂「LNP™ SLXコポリマー樹脂」および「LNP™ VISUALFX™」だ。塗装ラインは焼き付けや乾燥など高いエネルギーを使う処理を伴うことから、自動車製造工程の中でも最もCO2排出量が多いといわれる。自動車メーカーは、塗装工程を減らすことが可能な無塗装化技術に注目しているという。

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自動車のグリルに材着樹脂を採用した例

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「例えば、国内拠点から海外拠点へ生産を移転する際にも、当社はグローバルで自社工場での調色及び生産を行っているので、現地での調色プロセスを簡素化できます。通常、海外で材着樹脂を使用する場合には、日本から調色サンプルプレートを配送し、さらに海外現地で調色してサンプルプレートを作り日本へ送り返しといった往復をすることもあります。そうした時間のロスをなくすことも可能です」(松林氏)。コロナ禍で移動に制限がかかってしまった場合にも、SABICの材着樹脂を採用しておけば安心だ。

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材着樹脂のカラーバリエーション例

関連:【SABIC】自動車や家電などの美しい意匠を実現する、LNP™ の無塗装化技術とは:PR
https://plabase.com/news/4532

EV開発に貢献するさまざまな素材

SHPPジャパンは、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッドカー)、ADASなど自動運転技術関連といった、自動車関連の最新技術に対応するソリューションも紹介した。

自動車の電動化で駆動音などが静音化したことで気になるようになった「きしみ音」などの対策の提案として、フッ素を使わず摺動性を向上させるSABICの特許技術「LNP™ LUBRILOY™コンパウンド」などを紹介した。不織布の貼り付けやグリースなどでの対策が不要になるため、コストダウンや製造工程での手間低減などが期待できる。さらに、同社のテクノロジーセンターで実機を用いたきしみ音評価も行える。

「お客さまの要望や条件に細やかに対応した実験レポートをお出ししています。また、LNP™ LUBRILOY™コンパウンドは、カラーバリエーションに対応できるので、調色にも対応しています」(松林氏)。

他、軽量化のソリューションとして「NORYL GTX™」、先進運転支援システム(ADAS)向けとしてレーダー吸収材料「LNP™ STAT-KON™コンパウンド」、キャパシタフィルム向け「ELCRES™ HTV150Aフィルム」なども展示した。

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150℃の耐熱性と、3μmという薄さを実現したELCRES™ HTV150Aフィルムの展示

各拠点が協力し合って、顧客により良いソリューションを届ける

SABICは、独自のコンパウンド技術で、顧客の要望に細やかに対応した材料設計ができることが強みだ。しかも、日本拠点だけでは対応できない場合は、海外のさまざまな拠点と連携した開発や評価を行うこともよくあるという。

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SABICが形状設計を支援した部品(側面衝突吸収部品、NORYL GTX™製)

「お客さまに製品を当社に持ち込んでもらって、製品をばらし、部品設計段階で相談しながら材料設計を行うティアダウンという手法を取り入れてます。部品の構造解析を行って、採用する材料にあわせ、剛性と軽量化が両立可能な形状の提案もしています」(松林氏)。

自動車業界でも金属をプラスチックへ置き換えての軽量化がトレンドであるが、実際は100%置き換えてしまうことは簡単ではない。SABICの材料が使われる部品が使われる製品全体で、金属部品も含めて最適化する設計の支援を行っているということだ。

SABICでは自社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも積極的に取り組んでおり、顧客とのコミュニケーションや複数拠点とのコミュニケーションの効率化を図っている。また、顧客企業がGX(グリーントランスフォーメーション)を進めるにあたり、カーボンフットプリント関連の情報も提供できるよう、製品やプロセスでの対応を進め始めている。

「当社では、グローバルでは主流となりつつある『マスバランス』(物質収支式)に基づいて、バイオリニューアブルのポリカーボネート(PC)コポリマー『LNP™ ELCRIN™ EXL7414B』も生産しています。2023年には『NORYL』にも適用していきます。日本ではまだ浸透していないコンセプトなのですが、ゆくゆくは日本でも普及すると考えられます。そのために、先駆けて準備をしています」(松林氏)。

2050年までのカーボンニュートラルの実現は、非常に難易度が高い目標であるが、SABICのソリューションが、それを加速させるための頼もしいパートナーとなりそうだ。

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記事提供:SHPPジャパン合同会社

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