【住友化学株式会社】多賀祐子の突撃取材 in 住友化学本社 SYNERGYCA:PR
2022.10.13今回は住友化学が開発した、製品カーボンフットプリント算定システム「CFP-TOMO®
」について、PlaBase特派員 多賀祐子が、技術・研究企画部 当麻正明さんとレスポンシブルケア部 真鍋沙希さんにお話を伺いました。
CFP-TOMO®とは
CFPとは製品カーボンフットプリントの略語で、製品ライフサイクルを通じて排出される温室効果ガスの量をCO2量で表したものです。素材産業の製品では、Cradle to Gate
と呼ばれる、原料の採掘から工場の出荷までの範囲で計算することが一般的です。CFP-TOMOはその計算を簡単・正確に行えるツールです。名前の「TOMO」の部分には「皆様と共に」という思いと、ユーザーフレンドリーなツールでありたいという思いを込めています。
開発のきっかけ
顧客からのCFP算定要請が非常に増えてきたことがきっかけのひとつです。具体的には、自動車や電池、消費者向け製品のパッケージ業界から多く問い合わせがありました。それまでは工場の担当者自らExcelで計算を行っていました。
しかし、それでは手間がかかることに加えて、複雑なケースの算定が非常に難しいという課題がありました。今後も要請が増えていくことを予想して、社内向けのツールとして開発に着手しました。
システム仕様の設計をケミカルエンジニアである我々2人、システム開発は社内のIT推進部、と同時進行的に進められたことで、開発もスピーディーに行うことができました。
CFP-TOMO®の特徴
CFP-TOMO®には以下のような特徴があります。
1.原価計算情報を元に、工場の全製品のCFPを一度に計算可能
2.Microsoft社 Access/Excelを使用、簡単で使いやすい
3.複雑なモノの流れに対応
4.様々な副生品の取扱いに対応
詳しくは以下の動画もご覧ください。
https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/information/cfp_tomo/
また、CFP-TOMO®は他社様にも無償で提供しております。
CFPの算定は競争領域ではありません。同じように苦労されている他社様にも無償で提供することで、社会全体にCFP算定の取り組みが広がることを期待しています。これは当社のカーボンニュートラルに対して社会に貢献する、という取組方針にも合致するところです。
化学製品CFP算出の難しさ
化学工場ではものの流れが複雑ということが一つあります。特に、下流の製品が上流の製品の原料として使われるような場合、一度で計算結果が定まらない収束計算になり、個人の計算ではなかなか手に負えません。
もう一つは様々な副生品の取り扱いです。副生品があるCFPの計算で必要な配分には決定的な基準がなく、合理的な配分方法について、社内で議論をしてきました。非常に多くのケースがあり、化学会社では同じように多くのみなさんが頭を悩ませているのではないかと思います。
現場での活用や反響
社内の各工場で様々な製品に使われるようになってきています。特にこれまで手間がかかって算定しにくかった、ポリマー製品のグレードごとのCFP算定にも使われています。これで顧客の要請に対しても回答できるようになってきています。また、CFPがより小さいグレードに置き換えるという議論も始まっています。
また、他社様にも既に数十社でご使用いただいており、予想以上に大きな反響がありました。どんな計算を行ったのかを追える点が非常に使いやすい、と評価いただいています。海外へもグループ会社から展開していく予定です。
最後に
CFP-TOMO®は手作り感もあり、かっこいいシステムではありませんが、実務担当者目線で使いやすいツールとして開発いたしました。住友化学はCFP-TOMO®の提供を通じて、CFP算定が広がり、カーボンニュートラル社会の普及に貢献できたらと思っております。
お問い合わせはこちらから。
https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/information/cfp_tomo/

PlaBase編集部
PlaBase[プラベース]これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。
