PMMAはポリメチルメタアクリレート(Polymethylmethacrylate)のISO略語。1933年にドイツのRohm&Haas社が最初に生産を開始。メタクリル樹脂、アクリル樹脂とも呼ばれる。
PMMA樹脂とは:PlaBase プラスチック事典
2023.06.14
PMMAとは…
(執筆:本間精一/本間技術士事務所)

特徴
①透明性が最も優れています。
②耐候性、耐紫外線性が最も優れています。
③傷が付きにくいです。
④外観、光沢が良いです。
⑤きれいな透明色に着色できます。
PMMAはポリメチルメタアクリレート(Polymethylmethacrylate)のISO略語です。ポリメタクリル酸メチル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂などとも呼ばれます。
PMMAは、1933年にRohm&Haas社(ドイツ)が最初に生産開始しました。その後、我が国でも生産されています。PMMAはメタクリル酸メチル(モノマー)という化学原料から作られたプラスチックです。
PMMAは次の特徴があります。
①ガラスに匹敵する透明性を有しています。
②プラスチックの中では耐候性、耐紫外線性が最も優れています。
③外観、表面光沢が優れています。
④熱可塑性プラスチックの中では最も傷が付きにくいです。
⑤着色するときれいな透明着色品が得られます。
射出成形用途では、透明性や耐候性を生かした自動車用途(テールランプレンズ、メーターカバー、リヤパネルなど)、家電・機械用途(カバー類、銘板、レンズ、照明カバー)などに使用されています。
PMMAは射出成形品に多く使用されていますが、シートとしてもいろいろな用途に使用されています。
PMMAシートは押出成形以外に、モノマーキャストと呼ばれる方法で作ることもできます。モノマーキャスト法は原料(メタクリル酸メチル)から直接にシートを作る方法です。同法では高分子量のシートを作れるので高強度のシートが得られます。図に工程を示します。

図 モノマーキャスト法によるシートの作り方
①原料(メタクリル酸メチル)に重合触媒を加えて予備重合してシロップを作ります。
②必要に応じて着色剤、添加剤を加えたシロップをセルキャスト法または連続キャスト法
でシートを作ります。セルキャスト法は2枚のガラス板の間にシロップを封入して、加熱しバッチで重合する方法です。連続キャスト法は連続した鏡面ステンレス製ベルトをキャタピラ状に2枚に並べ、そのベルトに挟まれた空間にシロップを流し込みベルトを移動させながら加熱して連続重合する方法です。
③重合終了した後に型から離型し、保護紙を貼り、裁断してシート製品を作ります。
シートは透明仕切り板、照明カバー、カーブミラー、明り取りドーム、看板などに使われています。
表にPMMAの用途例と利用している特徴を示します。自動車のリアランプレンズには灯具規格(SAE規格)に適合したPMMAが使用されています。同灯具規格では指定の色相範囲であること、屋外暴露したときに外観変化が規定の範囲内であることなどが要求されます。カーブミラーは透明シートを曲面に熱加工したのち、裏面からアルミを真空蒸着してミラーに加工しています。

表 PMMAの用途例と利用している特徴
PlaBase プラスチック事典
本間 精一(ほんま・せいいち)
三菱ガス化学、三菱エンジニアリングプラスチックスにおいてPC,POM,変性PPEなどの研究開発に従事。退社後は技術士事務所を開設。プラスチック全般の技術コンサルティングや執筆活動を行っている。著書には「ポリカーボネート樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社)、「プラスチック材料大全」(日刊工業新聞社)、「設計者のためのプラスチックの強度特性」(丸善出版)他多数

