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図面の一義性とは:機械製図道場(入門編 1)

2023.08.09

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今回の記事は…

機械製図の実務を行う上で基本となることを解説。今回は、「図面の一義性」と「図面の大きさ」について解説します。

(執筆:土橋 美博/3D CAD推進者)

3D CADの運用に取り組む企業、設計現場が増えています。3D CADを中心に運用して設計するにしても、2Dの機械図面によって「設計者の意図を伝える」あるいは「設計者の意図を理解する」ことが重要であることには変わりありません。そのためには、JISに基づいた機械製図(JIS製図)を理解している必要があります。

この連載は、機械製図の「入門編」として、製図実務を行う上で基本となることから解説していきます。今回は、「図面の一義性」と「図面の大きさ」について解説します。

1.「図面の一義性」とは?

図面には、部品や組み立てる製品の情報が、図形や寸法、注記などとともに描かれています。その情報は「漏れなく」「明瞭に」「正確に」描かれていて、その図面を読む人は、読む人によって異なるモノではなく、「誰もが完全に同じモノとして理解をする」必要があります。

よって図面の一義性とは、「図面に描かれた設計意図は1つの意味で、他の解釈の余地はない」ということを示しています。図面は、製品開発設計製造に関わる人の共通言語です。そのために、図面の描き方は標準化されJIS(日本産業規格 Japanese Industrial Standardsの略)で規定されています。

なお、会社や手元にJIS便覧やJIS要覧がない場合は、日本産業標準調査会のWebページで登録を行うと、JISの内容が参照できます。

2.図面の大きさについて

機械図面の様式に関しては、「JIS B 0001:2019 機械製図(Technical drawings for mechanical engineering)」で定められています。この規格には図面の描き方についてさまざまな規格が記載されています。今回は、ここから抜粋および編集して解説します。

図面の大きさ、および図面に用いる用紙のサイズは、「A列サイズ(第1優先)」「特別延長サイズ(第2優先)」「特別延長サイズ(第3優先)」の順に選ぶことになっています(表1)。

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表1 図面の大きさ(A列サイズについて)

基本的にはA列サイズで定める図面枠を使用することが大半です。設計の事情によりA列サイズに内容が収まらない場合など、例えば「長辺方向がもっと長い図面枠がほしい」といった時に、特別延長サイズを使用することもあります。特別延長サイズの詳細については、今回は解説を割愛します。ご興味ある方は、JISを確認してください。

図面は、長辺を横方向に使用しますが、A4については、短辺を横方向にすることもできます(図1)。

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図1 図面枠の例

図面の大きさは、図形の明瞭さと適切な大きさを保つことができる最小の用紙を使用することが求められています。図形とサイズ・幾何公差などの情報の専有率を見ながら、バランスの良い、見やすい図面の大きさを選定する必要があります。


⁠こぼれ話

編集担当:「特別延長サイズ」って、図面の現物もそうですが、使っている人や現場を、私、一度も見たことがないんですよ……。

土橋:特別延長サイズは、私も実務で一度も使ったことはないですね……。1枚で描ききれないような時も、任意の投影図を別図面でまとめればよかったので。

      

次回は、「図面の構成要素」などについて解説する予定です。

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土橋 美博(どばし・よしひろ)

⁠3D CAD推進者。1964年生まれ。25年間、半導体組み立て関連装置企業でメカ設計・営業・3D CAD推進に従事。2014年にフラットパネルディスプレイ製造装置を主に開発設計製造を行う企業に入社。これまでの3次元CADの経験を活かした現場発信のデジタルプロセスエンジニアリング推進活動を行いながら、CAEも担当。長野県南信工科短期大学校で非常勤講師として機械設計製図の教育も行っている。