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プラスチックの特徴を理解する:これってどうやって作るの?プラスチック製品のつくりかた(2)

2023.09.25

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今回の記事は…

プラスチックの特徴について解説します。

(執筆:落合孝明/モールドテック)

本連載ではプラスチックを使用した製品開発についてかみ砕いて説明することを目的としていますが、素材としてはプラスチック以外にも金属という選択肢も考えることができます。

根本的なこととして「なぜ金属ではなくプラスチックを選択するのか」。プラスチックが金属と比べて何が優れていて、何が劣っているのかを知っておく必要があります。金属材料と比較したときのプラスチックのメリット、デメリットを以下の表に簡単にまとめてみました。

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表1

メリットを見てみると、プラスチックは軽量で防錆や絶縁性といった機能性も高く、コストも安いのでとても使いやすい材料であることが分かります。実際にプラスチックを使うメリットは非常に大きいと言えます。ただし、金属に比べて熱や溶剤に弱く、耐久性も劣るといったようなデメリットもあります。

たとえば、軽量化を優先してプラスチックを採用したとしても、このデメリットの対策がうまくいかず苦労するといったことは実際にはかなりあります。その一方で、後ほど説明するスーパーエンプラのように高機能なプラスチックの開発も進んでいます。今まで金属材料で作られていたものがプラスチック材料に移行するという傾向も見受けられます。

どんな材料、種類でもメリット・デメリットの両面があります。これが正解という明確な回答はないと言っていいでしょう。プラスチック・金属にかかわらず、その材料のメリット・デメリットをしっかり把握したうえで材料を選定する必要があります。

金属と比べてプラスチックの方がよいと判断したとしても、それで終わりではありません。プラスチックにも非常に多くの種類があります。


まず、プラスチックは大きく「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」に分けることができます。「熱可塑性樹脂」は加熱すると軟化(可塑化)する樹脂のことを言い、冷却されることで再び硬化します。最も一般的な樹脂の成形方法である射出成形では、熱を加えることで軟化した樹脂を型の中に流し込み冷却固化することで成形されるので、使われる樹脂は「熱可塑性樹脂」になります。

それに対して「熱硬化性樹脂」は、加熱しても軟化するのではなく硬化する樹脂のことを言います。

「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」をチョコレートとクッキーに例えると分かりやすいかもしれません。

チョコレートは熱を加えれば溶け、冷却すると固まる性質を持っています。これが熱可塑性で、熱を加えれば何度でも軟化することができるのが特徴です。

対してクッキーは熱を加えると固まり、その後何度熱を加えても溶けることはありません。これが熱硬化性ということになります。

「熱可塑性樹脂」はさらに「汎用プラスチック」「汎用エンジニアリングプラスチック」「スーパーエンジニアリングプラスチック」の3種類に分類することができます。そしてさらにさらに詳しく言うとそれぞれを「結晶性樹脂」と「非結晶性樹脂」に分類することができます。このことからもプラスチックは非常に多くの種類に分類されていることが分かります。

プラスチックメーカーやプラスチックを研究するような職業であれば、それぞれの特性を細かく覚える必要があるのかもしれませんが、そうでなければ厳密に細かいところまで覚える必要は無いでしょう。ただ、どういう特性の樹脂があるかを知っておくことが、良い樹脂の製品設計に役に立つということは間違いありません。

最後にそれぞれの特徴と分類をまとめます(図1)。

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図1


(次回につづく)

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>>>>連載「これってどうやって作るの プラスチック製品のつくりかた」一覧 

著書

『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』 (日刊工業新聞社)

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落合 孝明(おちあい・たかあき)

1973年生まれ。株式会社モールドテック代表取締役(2代目)。デザインとエンジニアリングの両面から製品開発の支援をする設計屋。アイデアや現品からのデータ製作や製造手配まで製品開発全体のディレクションを行っている。文房具好きが高じて立ち上げた町工場参加型プロダクトブランド『factionery』では、第27回日本文具大賞機能部門優秀賞を受賞している。

著書:『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』 (日刊工業新聞社)

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