角にRを付ける場合、金型の加工方法を考慮することについて説明する。
量産を意識して製品設計をする【03角R その2】:これってどうやって作るの? プラスチック製品のつくりかた⑪
2024.11.18
この記事では…
(執筆:落合孝明/モールドテック)
>>前回の記事
前回は機能的な面から角にRを付けるお話をしました。ここで金型のことを少し考えてみたいと思います。次の断面は金型で分割すると、このようになります。

この分割する位置のことをパーティングライン(PL)と言います。
次のようにRを付けた場合、Rの付け方によってパーティングラインが変わってきます。

分割位置にRがあっても金型で成立しないわけではありません。ただ、Rが付いている場合と付いていない場合の金型の形状を見比べてみると、違いがあることが分かります。

Rがない場合に対してRがある方は、金型にこのR分の加工が必要になります。要するにRがついている方が金型で手間になってしまうわけです。
もちろんこの位置に人の手が触れるようならばRは付けるべきですが、特に人が触れないのならば、金型のことを考え、あえて角のままにするという選択もあります。
角には必ずRを付ければいいというわけではなく、製品の用途と金型の加工方法を考慮して最適なRを付けることが必要になります。
(次回につづく)
>>>>連載「これってどうやって作るの プラスチック製品のつくりかた」一覧
著書
『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)
筆者サイト
土橋 美博(どばし・よしひろ)
3D CAD推進者。1964年生まれ。25年間、半導体組み立て関連装置企業でメカ設計・営業・3D CAD推進に従事。2014年にフラットパネルディスプレイ製造装置を主に開発設計製造を行う企業に入社。これまでの3次元CADの経験を活かした現場発信のデジタルプロセスエンジニアリング推進活動を行いながら、CAEも担当。長野県南信工科短期大学校で非常勤講師として機械設計製図の教育も行っている。

