製品設計上で問題となるアンダーカット対策について解説する。
量産を意識して製品設計をする05 アンダーカット対策――これってどうやって作るの?プラスチック製品のつくりかた⑫
2025.01.20
この記事では…
(執筆:落合孝明/モールドテック)
アンダーカットとは通常の金型の動きでは取り出せない形状のことを言います。実際の製品では次のような形状がアンダーカットになります。

実際にはこのような形状はさまざまな製品で見ることができます。金型で成形する際、このようなアンダーカット形状は、金型が開くとき、あるいは製品を突き出すときに、その部分が引っかかってしまい通常の型開きだけでは製品を取り出すことができません。そのためアンダーカットを解消するために別の機構を設定して処理をする必要があります。
別の機構を設定するということはその分金型の部品が増えるということになります。そうなると当然、金型のコストアップにつながりますし、手間をかければそのぶん、不具合が発生する確率が上がります。ですから機構上必要がないのであれば、アンダーカットのある形状はできる限り避けたほうが良いということになります。

いくつかアンダーカットの解消方法を見てみましょう。
横に穴が開いている場合
横穴のままではアンダーカットとなりますが、これを切り欠き形状に変えることでアンダーカットは解消されます。
フランジ(折り返し形状)の場合
成形品の内側に別部品が入り込むような形状の場合、成形品の内側に折り返し部(フランジ)が必要となることがあります。このように必要な場合は、アンダーカットになるのはやむを得ません。

しかし成形品の外側に別部品が当たり、位置決めに用いる場合には、フランジである必要はなく、リブに形状を変えても用途は満たされます。形状をリブに変えることでアンダーカットは解消されます。
アンダーカットは金型のコストアップ、最終的には製品単価に影響してきます。不用意なアンダーカットはできる限り解消するのが望ましい製品設計の仕方と言えるでしょう。
(次回につづく)
>>>>連載「これってどうやって作るの プラスチック製品のつくりかた」一覧
著書
『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)
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