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【PlaBase新年展望2025】どうだった? 2024年のプラスチック業界(その1)

2025.02.26


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この記事では...

PlaBaseの運営元の金森産業の金森社長、高瀬常務、そして松本編集長が、プラスチック業界の2024年を振り返りました。(その1)

(執筆:一之瀬 隼/ 製造業ライター)

毎年恒例となった「PlaBase 新年展望」。2025年も、PlaBaseの運営元である化学品専門商社・金森産業の代表取締役社長の金森洋平氏、同社常務の高瀬正明氏、そして、同社事業開発室室長で、PlaBaseの編集長を務める松本祐介氏(松本編集長)が鼎談しました。


今回は、いつもの3人で2024年の製造業やPlaBase周りの動きを振り返っていきます。

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――2024年中は、PlaBaseの原点に立ち返り、以前から読者のニーズが高い、プラスチック技術や製図の基礎解説の仕込みを地道に実施しています。その結果が、バックナンバーの掘り返しにもつながりました。2024年にPlaBaseで読まれた記事のランキングについては、どう感じていますか?

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金森社長

金森社長:皆さん、幅広い分野の基礎知識を確認したいというのが、強いニーズとしてあるのかなと思います。また、2024年の特徴としては国内石油化学業界の再編がどうなるかと点への関心が高かったのではないでしょうか。また、ランキングトップ100に入っている記事は、年間を通じてかなりの数で見ていただけているということで、ご利用いただいているユーザーさん、執筆陣のおかげですね。改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。

松本編集長:ランキングのトップ20くらいは、想定通りでした。これは、コロナ禍以降の仕事のベースがWebになっていることを感じ取れる結果だと思います。展示会の状況などを見ても、2024年は人が外に戻ってきた年でした。フルリモートから週3日は出社に変わった企業さんもいます。ただ、仕事の合間に調べたり、勉強したりをWebで行う習慣が皆さんに浸透したのか、そういう習慣がトップ20の記事を支えてくれているのかなと感じています。

定番の記事が上位に多く入る中でも、2024年は当年中に出した記事がよくランクインしてくれています。2023年は当年中に出した記事があまりランクインしてこなかったんですよね。鉄板ネタを深読みしていくような記事を準備してメルマガで周知し、そこから会員登録してくれた人のアクセスが増えていっているのかなと思います。

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高瀬常務

高瀬常務:材料の基礎データというか、基礎的な知識の記事を網羅してプラスチックの辞典のように使ってもらえる形になるといいですよね。材料に関するトラブルシューティングについてのPlaBaseの記事があったり、もしくは成形不良が解決できるサービスの提供ができるようになるとお客さまに喜ばれそうです。

松本編集長:以前、試験動画シリーズを書いてくださっていた水野渡さん(元・富山県産業技術研究開発センター)と、成形機メーカーさんとコラボして成形トラブルに関する連載を始めようと準備しています。

⁠【関連記事】⁠
水野渡氏執筆:プラスチックの曲げ試験:PlaBase試験動画シリーズ

――改めて、2024年の振り返りをさせてください。松本編集長は、海外の展示会にも多く参加されていたと思いますが、気になった出来事や日本との違いなどを教えてください。

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松本編集長


松本編集長:社長と一緒にかなり海外に行きましたが、一言でまとめると「敗北感」です……。アメリカやドイツ、トルコの展示会では、どの国でも日本という国の存在感がとても薄く感じました。特にトルコは、出展社数が約1500社の展示会で、3分の1が中国企業です。一方で、日本は手で数えられるほどしか出展がなく、日本は遠い存在なのだなというのを目の当たりにしました。
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松本編集長:展示会の規模で見ると、アメリカのNPEは約2300社で約5万人。日本で開催したIPFは約850社で約3万8000人。ドイツで開催予定のKは、3020社で17万人の来場予定です。こうして数字で見ても、日本の注目度が高くないのは歴然です。射出成形に関していえば、日本よりもドイツや他のヨーロッパの国が進んでいるという印象があります。

日本は、職人の技術で製造業が成り立っているところが多々ありますが、海外はそうではなく、いろんな企業が共創することで付加価値を作っています。その過程で新たな技術やイノベーションが生まれ、勢いの差がついてしまったのではと。正直、このままで日本は大丈夫かなと感じることはありますが、その一方で、それが日本の伸びしろだと思います。

金森社長:私は昨年3回、海外の展示会に参加させてもらいました。参加する中で感じたことが3つあります。

1つ目は、「それぞれの地域にプラスチックに関わる仲間がいるという喜び」です。日常的に見聞きする中国やアメリカ、ヨーロッパだけでなく、南米やアフリカ、中東。こういったところにも仲間がいるというのはすごくうれしく感じました。

2つ目は、「中国と比較した日本の勢いの無さ」です。アメリカでもトルコでも中国企業は大挙して展示会に出展しており、日本企業と比較して中国企業は海外市場の開拓に貪欲な印象を受けました。

3つ目は、「最先端の技術は先進国の展示会に多く出展される」のだなと感じました。新興国は、どちらかというとコモディティな、汎用的な内容が多かったという印象です。日本は品質や最先端の技術にフォーカスしており新興国市場でもそうした先進性は差別化につながります。ただ、果たしてそれが今、新興国で求められているものなのか、タイミングの見極めが難しいですね。
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「【PlaBase新年展望2025】どうだった? 2024年のプラスチック業界」は「その2」に続きます。
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⁠一之瀬 隼(いちのせ・しゅん) 

自動車部品メーカーの現役エンジニアとして、先行開発から量産展開まで幅広い業務を経験。2022年より新規事業開発に着手。企業としての活動に加えて、コロナ禍で誕生した子供に背中を見せられるように、個人として製造業にどう貢献できるかを模索しながら活動をしている。