革の質感だけでなく、香りまで。「KOLLAMAT®」が生み出す、感性を刺激する全く新しいプラスチック体験(前編):PR
2025.07.28
プラスチック成形設備・システムの製造販売を行い、新たな技術で成形工場をサポートし続けてきた松井製作所が、新事業として成形材料の販売に挑戦する。それが革新的な革コンパウンド「KOLLAMAT®」だ。
KOLLAMAT®はドイツの自動車用本革シートメーカーであるBADER社が開発・製造しており、生産工程で発生する革の端材とオレフィン系バイオプラスチックを組み合わせた新しい素材だ。松井製作所では、KOLLAMAT®について日本国内における独占販売権を取得し、取り扱いを開始した。
インタビューの様子を動画でご覧いただけます!
展示会でも注目を集める新素材
2025年5月29日、東京都立産業貿易センター浜松町館で行われた日経ものづくり主催「ものづくり技術2025」。松井製作所のブースには人集りが途切れることがない。来場者たちはサンプルを手に取り、おもむろに鼻に近付ける。
「革の匂いだ」
そして工具の柄のサンプルを手に取り、その肌に吸いつくようなしっとりとした感触を確かめる。

KOLLAMAT®の成形品は、一見すると表面は粗く、色ムラもある。だがそれは革繊維が生み出すテクスチャーであり、通常の樹脂成形品や合成皮革では表現できない自然な風合いだ。
通常ならば廃棄されてしまう牛革の端材を、ダウンサイクルではなくアップサイクルすることで有効活用できないかと開発されたこの素材は、革が持つ風合いを保ちながらも樹脂成形の手軽さを併せ持つ。
KOLLAMAT®の特性は香りや質感だけでなく、吸湿調整機能や表面温度を快適に保つといった皮革製品が本来持っている機能を生かせる点にある。工具の柄に採用すれば滑りにくく、しっかりと手になじむ。汗をかいても革繊維がそれを吸ってくれるというわけだ。既にドイツで製品化されているこの製品は、成形後にバレル研磨加工することで、より自然な風合いを再現している。

その他にも、デッキや室内の床材として使用すれば滑りにくいだけでなく、夏の直射日光で照らされた床面でも素足で歩いても火傷することなく安全性が保たれる。日本では皮革を床材に使用するイメージはないが、皮革文化が醸成されているドイツでは珍しくないという。
本革ではできない形状を成形で再現
本革は優れた特性を持ちながらも、複雑な形状や立体構造を再現するためには熟練の技術を要する。縫い目やつなぎ目も必要のため、どんな形状でもできるというわけではない。
だがKOLLAMAT®は樹脂成形品。射出成形・押出成形に対応しており、本革では再現不可能な形状を実現できるだけでなく、型押しや文字の刻印といった加飾も思いのままだ。

カラーバリエーションも豊富で、革の質感を生かしながら美しい色合いの成形品を作り出すことができる。色の変更にも対応している。
革繊維の配合比率は56%、45%、30%と選択でき、求める質感を選ぶことができる。またベース樹脂は主にポリプロピレンだが、エラストマーを配合することで柔らかさを出すことも可能。こうしたカスタマイズを行うことができるのも魅力だ。
革繊維の風合いを生かす上で低温成形が適しているため、成形時のエネルギー消費を抑制することができる。本来廃棄物である皮革端材と、バイオプラスチックの組み合わせはサステナブルという観点からも現代課題に適合した魅力的な素材と言える。
成形技術の松井製作所が徹底サポート
一方で、バイオ系コンパウンド樹脂としての難しさもある。通常の樹脂成形の経験で成形するだけでは、KOLLAMAT®の魅力を十分に引きだすことができないのだ。

樹脂温度、型温度、射出スピードといった成形条件、温度を変えることで表面の質感が変化する。温度が高いほど、射出スピードが速いほど表面は滑らかになる。
これは一方で狙った成形品を作り出すためには知識と技術が必要ということだ。それこそが、松井製作所がこの樹脂を独占的に取り扱うこととなったポイントでもある。
天然素材を利用した樹脂成形品は、現在はさまざまな種類が出ており、すでに商品化されているものも少なくない。
天然素材を利用する場合には、表面の風合いも全ての製品が全く同じとなるわけではない。場所によって素材感が強く出ていることもあれば、薄いこともある。それこそが自然の風合いだが、成形品の均一性を重視する製品には向いていない。それをしっかり理解した上で使用する必要があるのだ。
また、天然素材を配合すると多くの場合樹脂100%よりも強度や剛性は落ちる。KOLLAMAT®は主に意匠面での利用が想定されるため、インサート成形などで表面にだけ使用することで、強度や剛性を保ちながら質感をアップさせるといった工夫が必要となる。こうした成形時の技術的なサポートを松井製作所が行ってくれるというわけだ。
実際にKOLLAMAT®の試作を行った富士精工株式会社にも話を聞いた。

「お話を頂いた際は未知の材料で流れるか心配もありましたが、実際の試作は思いのほかすんなりいきました。松井製作所さんから提示された条件を守れば問題なく成形できましたし、ガス焼けといったトラブルもありませんでした。新しい取り組みなので、これからどんな展開ができるかは未知数です。弊社では試作に対応していますので、まずテストしてもらって魅力的な製品開発につなげてもらいたい」と代表取締役 横山賢司氏は話す。
樹脂成形品に新たな魅力を生み出す本革との複合樹脂KOLLAMAT®。革製品の裾野を大きく広げる可能性も期待できる。
松井製作所はメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、その魅力を引き出すことのできるパートナーを探している。
関連情報
■KOLLAMAT®について
KOLLAMAT®のWebサイトで製品の詳細についてご確認いただけます。サイトからサンプル請求もしていただけます。製品や協業に関するご相談につきましてもお待ちしております。

PlaBase編集部
PlaBase[プラベース]これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。
