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反ってしまう形状の対策(ソリ対策): 設計で対策する成形不良②

2025.08.27

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この記事では…

設計段階でのソリ対策について説明します

(執筆:落合孝明/モールドテック)



成形品の⁠ソリの原因は何か

「成形品が反ってしまう」という現象は射出成形においてよく見られる現象の1つです。本来欲しい形状ではありませんので、当然製品としては不良となります。この「ソリ」の原因の1つが温度になります。例えば板状の製品で片側の面が低温、反対の面が高温の場合には、その温度差で収縮に差が生じ製品が反ってしまいます。

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⁠L字形状でよく見られる不具合が、L字が倒れ込んでしまうという不具合です。これは反っていると言うよりは倒れ込んでいるという表現が合っていますが、原因としてはソリと同じ温度差が原因の変形になります。

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⁠断面を見てみるとL字形状の内側と外側で金型に接しているあたり面積が異なるのが分かるでしょうか?

⁠内側の方があたり面積が小さく、外側の方が大きくなります。金型は金属ですから金型に接している製品面は冷えやすくなります。L字形状ですと、外側の方があたり面積が大きいため、内側より外側の方が製品形状は冷えやすくなり、そこで温度差が生じて形状変形が生じます。

⁠もちろんこれは製品としては不良ですので、この変形を対策しなければなりません。成形時に温度を調整することでバランスをとる方法ももちろんありますがここでは製品設計の視点で見てみましょう。

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⁠対策1 肉厚を調整する


⁠製品形状の外側に対して内側が金型に当たる面積が小さいためにこのような変形が起こるので、製品の肉厚を調整するなどして内側と外側のあたり面積の差を少なくすることで温度差をなくす方法です。厳密に同面積にすることは難しいかもしれませんが、極力差を小さくすることで今回のような変形を軽減させることができます。同様な理由で角部にRを付けて、あたり面積を増やす方法もあります。

⁠対策2 変形防止のリブを設定する

変形に対してリブを設定し補強することで変形を防止します。補強リブを入れる方法は製品の強度を増すためにもよく使用される方法であり様々な樹脂製品で見ることができる一般的な手法ですが、リブを設定すると製品の外観にヒケは出やすくなってしまいますので設定には注意が必要になります。

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⁠射出成形で製品を製作する以上、ソリはつきものです。⁠成形条件で調整も可能ですが、設計の段階で対策しておくことで成形条件を出しやすくなります。製品設計の際にはソリも意識して設計することが重要です。



⁠(次回につづく)



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>>>>連載「設計で対策する成形不良」一覧

著書

『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)

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落合 孝明(おちあい・たかあき)

1973年生まれ。株式会社モールドテック代表取締役(2代目)。デザインとエンジニアリングの両面から製品開発の支援をする設計屋。アイデアや現品からのデータ製作や製造手配まで製品開発全体のディレクションを行っている。文房具好きが高じて立ち上げた町工場参加型プロダクトブランド『factionery』では、第27回日本文具大賞機能部門優秀賞を受賞している。

著書:『金型設計者1年目の教科書』(日刊工業新聞社)『すぐに使える射出成形金型設計者のための公式・ポイント集』(日刊工業新聞社)『プラスチック製品設計者1年目の教科書』 (日刊工業新聞社)

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