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プラスチックを「使い切る」から「循環させる」へ――ABSトップシェアのテクノUMGが顧客と織りなす未来:PR

2025.12.15


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現代社会において、プラスチックは私たちの生活に欠かすことのできない素材だ。サステナブルでカーボンフリーな世の中にシフトしていく中で、どのようにしてプラスチックを活用しながら、環境配慮を両立させていくべきだろうか。

テクノUMGは、JSR、UBE、三菱ケミカルの共同出資により2018年に設立。ABS樹脂の国内シェアは50%を超え、高機能ABSの開発にも積極的に取り組んでいる。「Materials Innovation ― ユニークな高機能材料で持続可能な未来をつくる」を掲げ、環境と社会に貢献できる素材開発に取り組んでいる。プラスチックを「使い切る」時代から、「循環させる」時代へのシフトに尽力するテクノUMGの取り組みを取材した。

テクノUMGは2025年11月12~14日、幕張メッセで開催された第5回サステナブルマテリアル展(主催:RX Japan株式会社)に出展し、常時多くの来場者を集めていた。グリーンで統一され、高発色で視覚、きしみ音対策で聴覚、消臭で嗅覚、そしてさわり心地で触覚と五感からアプローチした「高機能ABS」の展示が目を引いた。

⁠同社代表取締役社長 石井敦氏は、高機能ABSを「環境と機能を両立するマテリアル」と位置づけ、「展示会を通じて、新たな連携や共創のきっかけ作りをしたい」と意気込んだ。

インタビューの様子を動画でご覧いただけます!


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展示ブースの様子

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高発色・高外観で無塗装を実現するVIVILLOY®

「VIVILLOY®」は、独自の重合およびアロイ化技術によって、鮮やかな発色性と優れた耐摩耗性、高耐候を実現した樹脂材料だ。ピアノブラックなどの高品質な外観を、特別な成形技術を用いずに再現することが可能だ。塗装工程がなくなれば、塗装・乾燥工程で発生するCO2の削減、塗料による環境負荷・人的負荷の低減、コストダウンに寄与するだけでなく、リサイクル性の向上にもつながる。


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VIVILLOY®のサンプル

既に自動車においてトラック外装のフロントグリルへの採用を皮切りに、現在では外装部品を中心に乗用車のフロントグリル、リアバンパーなどにも採用されている。自動車メーカーごとに要求される品質に合わせチューニングを行うなどの細やかな対応も行っている。車輌の内装部においても、無塗装でのメタリック表現の需要の高まりを受け、スイッチパネルやセンサーブラケットといった小物加飾部分への採用を進めていきたい考えだ。さらに自動車用途だけでなく、産業資材にも採用が広がる。

同社ではVIVILLOY®のリサイクル実現性について試験評価を進めており、VIVILLOY®樹脂プレートの1年間屋外曝露を実施。回収したサンプルを粉砕後に成形して検証した結果、1年程度の屋外曝露では性能低下は見られなかったという。将来的にはVIVILLOY®によるクローズドリサイクルを目指す。

  

グリス不要できしみ音対策ができるHUSHLLOY®

「HUSHLLOY®」は、プラスチック製品同士の篏合部から発生する「きしみ音」や可動部位の「こすれ音」を低減することで、製品の快適性を向上させるために開発された。既存のABS系樹脂に独自開発した特殊ポリマーを配合している。きしみ音対策は、自動車の車内環境向上のために不可欠だ。きしみ音対策のためにグリス塗布や不織布貼付が必要となっているが、HUSHLLOY®を用いることでこれらの副資材や追加工程が不要となる。コスト削減に寄与するだけでなく、長期性能維持効果も期待できるという。


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HUSHLLOY®の展示


インタビューの様子を動画でご覧いただけます!

またHUSHLLOY®には光学用途への提案も行っている。アンビエントライトのようなイルミネーション加飾は長尺で締結範囲が広いため、きしみ音が課題となるが、HUSHLLOY®を用いることで対策が可能となるというわけだ。光透過タイプ、遮光タイプ、光拡散材の添加など、用途に応じて細やかな調整にも対応。LED照明のカバーやスイッチパネル、メーターカバーなどへの用途拡大を目指す。

良塗装性と軽量化を叶えるPLATZON®

「PLATZON®」はめっき用高密着樹脂だ。国内自動車業界で、樹脂製めっき部品においてはトップシェアを誇る。自動車の電動化に伴う軽量化の需要に応え、発泡材料として用いることのできるPLATZON®が新たにグレードに加わった。既存の発泡剤と組み合わせることで安定した発泡が可能となる。既に実績のある自動車業界だけでなく、更なる用途拡大を見込んでいる。

 
⁠テクノUMGが取り組むマテリアルリサイクル

テクノUMGでは20年にわたり、協力企業と共にABSのクローズドリサイクルに取り組んできた実績がある。しかしABSはその良加飾性から、塗装やめっきなどに用いられる部位は、使用後は焼却処分か海外に流れてしまうことが多い。このことがリサイクルの課題となっていたのだ。

そこでテクノUMGでは、めっきの剥離と回収技術を持つ北九州の製鉄関連会社と協力することで、めっき部品の大部分をリサイクル可能にした。素地のABS樹脂は、はく離後もその材料特性を損なわずに再利用が可能となるだけでなく、銅やニッケルなどはく離した金属も回収して再利用できる。加飾ABSも余すところなく循環させることが可能であるということを示したのだ。

これまでは、塗装やめっきをはく離してのリサイクル材は、コストや手間がかかることからあまり受け入れられてはこなかった。だが、現在直面する社会課題と、リサイクルへの理解の深まりや環境への配慮といった機運の高まり、技術の進歩といった要因が重なったことによって、今や大きなトレンドとなっている。価格面でも、より現実的な形で提供が可能となっているという。

インタビューの様子を動画でご覧いただけます!

  

プラスチック業界全体で「循環型社会」を目指す

経営企画本部技術戦略推進グループマネージャーの内藤吉孝氏はこう話す。「プラスチックも一度品質が落ちてしまうと上げることは難しい。きちんとした対処をすることで、循環させていくことが可能です。例えばマスバランス方式。つまりバイオ由来の原料などと併用していくことで、リサイクルだけでなくトータルでカーボンニュートラルを達成していくことも可能なわけです。顔料・樹脂の分離分析を工業化し、有色材からの色戻しといった技術も今後は期待されています」

樹脂メーカーであるテクノUMGの技術力、そしてメーカーが設計段階で分解・分別容易性を高める、製造時のエネルギーを低減するなどの対策をともに行っていくことにより、プラスチック業界全体としてサステナブルな体制を築きあげていくことが、今後の循環型社会を目指す上で必要不可欠となっている。

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(左)テクノUMG 代表取締役社長 石井敦氏
⁠(右)同 経営企画本部技術戦略グループマネージャー 内藤 吉孝氏

ABS樹脂はその成形性の良さだけでなく、他の樹脂やアロイと組み合わせやすいという特性も備える。機能を付与することで、使いやすさと高機能化を併せ持たせることができる。石井社長はこう結ぶ。

「プラスチック材料メーカーとして、ABSをサステナブル時代に適応させる“再定義”が使命です。『つくって売る』から『共につくり、共に循環させる』企業に進化する必要があります。しかしサステナブル社会の実現には、単一企業の努力では限界があります。テクノUMGとして持続可能な素材を生み出すだけでなく、お客様とのパートナーシップによって、製品設計段階から最適化する仕組みを共に構築していきたい。我々は、これまでの技術力と信頼を土台にしながら、スピードと柔軟性のある“新しいテクノUMGへと進化させていくつもりです」

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PlaBase編集部
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これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。