テーマ別!試作手法の選び方徹底ガイド2 ―あなたのニーズにあった試作手法が必ず見つかる!―
2018.02.27ヒンジ特性のある試作品を作りたい
ヒンジってなに?
「ヒンジ」とはいわゆる蝶番のことです。英語表記ではhingeとなるためヒンジとカタカナで表記されることを知る人は意外と少ないのではないでしょうか。本来のヒンジ(蝶番)は、複数点数の部品からなる機構ですが、プラスチックを使えば一体成形でヒンジの機能をもたせることができます。例えば化粧品やシャンプーの蓋です。蓋ごと外すものもありますが、キャップ部分が完全に取れずすぐに蓋をすることができるタイプの蓋を「ヒンジ」と呼びます。また、このような蓋のことをリビングヒンジとも言います。「ヒンジ特性」というのはこのようにヒンジのように何度も開閉する個所に用いることの出来る、折り曲げに耐える特性を言います。
ヒンジ特性のある材料
ヒンジ特性のある材料として一般的にも周知されているのはポリプロピレン(PP)です。ポリプロピレンは材料の中でも粘り気があり屈曲させても破壊されない性質があるのでヒンジの仕事をする材料として適しています。
さらにポリエチレン(PE)もヒンジ特性のある材料として知られています。
ヒンジの製品設計のポイント
活用する以前に設計をしなければモノづくりは始まりません。設計する際の注意点についてまとめていきます。
①使用する材料の選定
ヒンジ製品のモノづくりで使用出来る材料は前述のように主にポリエチレンとポリプロピレンです。この2つの材料のどちらを選択するのか、また過度の強い力で使用する場合この2種の材料で良いのかという根本から考え直す必要もあります。
②設計
設計はモノづくりの基本です。完成した設計図を元にして試作型や3次元データを制作することになります。設計をしっかりとすることで試作品を作った際にも誤差が少量で抑えることができるのです。試作を繰り返す必要があるモノづくりにおいて設計図は何よりも大切です。また、ヒンジ特有の屈折率なども設計で決まります。
ヒンジ製品の試作品を作る
ヒンジ特性のある製品を製品化する過程で必要不可欠なのが試作品の作成です。ヒンジ特性のある試作品の作り方には大きく2つの方法があります。
1つは、射出成形法です。射出成形法では、試作用の簡易な型を作りヒンジ製品の元になるプラスチックを流し込みます。もう一つは、ヒンジ特性を持った材料を3Dプリンタで出力する方法です。
これら2つの選択基準は試作品の個数と再現性です。前者は試作品の数が数十個というときに多く使用されます。量産のように型を作るのでたくさん作れば作るほど、一個当たりのコストを安価に抑えることができます。約50個の試作品政策で価格は40万円程度を見込んでおけば良いでしょう。また、量産と同じ方法、同じ材料で成型しますので、量産品と同じようにテストすることができます。
後者は1点ずつ3Dプリンタで造形するので、試作品の個数が増えてもなかなかコストダウンを図れません。1個あたりの価格は2万円前後になります。また、ヒンジ特性のある材料を使用するにしても、量産とは材料の種類や成形方法が異なりますので、再現性が劣ります。
では、ヒンジ製品の試作を作る過程で注意すべきことはどのようなことがあるのでしょうか。
試作をする際の注意点
ヒンジ製品の試作を作る際の注意点は以下の3点があげられます。
①材料の選出
ヒンジ特性のある材料を前述で紹介しましたが、その他にもヒンジ特性を持つプラスチックは多種存在しています。プラスチックはそれぞれのグレードごとに物性が異なり用途や形状にあわせた選択が必要です。肉厚も許容範囲がグレードによって異なるので実物として表現したい厚みが実現できる材料を使用する必要があります。
②寸法や設計を留意
前述のとおり寸法や設計に留意をしなければ試作品もできません。使用する材料をあらかじめ明確にしておくことで試作から量産までの期間を大幅に短くできます。
③特性を理解しておく
ヒンジ設計の中でもリビングヒンジ成形の過程では成形の特徴を理解しておくことが必要です。例えばヒンジ上部から下部に向け樹脂を充填する(流す)ときが、上部は強圧で流し込めますが下部では圧力が弱くなるのです。設計をする際はこうした成形過程の特性に注意しておくことも必要になります。
強度、ヒンジ特性の確認には射出成形での試作がおススメ
試作品を作り何を確認したいのか。試作のニーズで多いのは、形状や機能の確認、強度試験ではないでしょうか。形状確認に重きをおいた試作であれば、3Dプリンタによる出力や注型での試作がおススメです。強度テストやヒンジ特性などの機能の確認に重きをおいた試作であれば、射出成形での試作がおススメです。量産と同じグレードの材料を利用できますのでヒンジ特性や強度は量産品と同じものを作れます。また、数十個作ってもコストはあまり変わりませんので、条件を変えた強度テストを複数回行うことが可能です。
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