テーマ別!試作手法の選び方徹底ガイド 4―あなたのニーズにあった試作手法が必ず見つかる!―
2018.06.21
Industrial metal mold/blank milling. Metalworking. Lathe and drilling industry. CNC technology.
「出来るだけ量産品に近い試作品が欲しい!」
試作品から量産へ
出来るだけ量産品に近い試作品を作るためにはどうすれば良いでしょうか。コストや納期を度外視すると、量産と同じライン、作業者、設備、材料を用いて試作すれば良いのですが、あまり現実的ではありません。
品質管理の用語に「4M変更管理」という言葉があります。4M、すなわちMan (人)、Machine (機械)、Method(方法)、Material(材料)が変わると品質が変わる可能性があるので、この4つの変更を管理して品質を維持しましょう、というものです。
逆に言えば、この4つを量産に近づければ近づけるほど、より量産品に近い試作品を作ることができるのです。量産と同じ人、機械での試作は難しいですが、量産と同じ方法、材料で試作することは可能です。それは、試作型を作成して射出成形で試作する方法です。
射出成形とは
射出成形とはプラスチック製品の量産によく利用される方法で、金属を加工して金型を製作しそこへ材料となるプラスチック(PP,PE,PCなど)を熱で溶かして注入し、冷やして固まったところで金型から製品を取り出します。たい焼き屋さんの店頭をイメージされると判りやすいのではないでしょうか。
射出成形で試作品を作るメリットは、前述の4Mのうち‟Method(方法)”と‟ Material(材料)”を量産と合わせることができるというものです。
例えば、ABS樹脂を使った製品の試作をしようとするとき、ABS樹脂の塊を切削して形状を作る方法や、3DプリンタでABS樹脂を利用する方法も検討されます。ですが、これらの方法では量産と同じ「方法」とは言えません。プラスチックは意外と繊細な素材なので、加工方法が変わると同じ形状でも異なる物性(機械的強度など)を示します。
また一言で「ABS樹脂」といってもグレードは様々です。
例えばPlaBase.comでABS樹脂を検索すると150種類ものABS樹脂が出てきますが、それぞれ微妙に物性が異なります。当然、成形後の物性も異なりますので、やはり量産で使用するのと同じグレードで試作すると安心です。
試作型と量産型の違いとは
量産と同じ「方法」「材料」で試作するにしても、量産と同じラインで試作するよりも「安く」「早く」試作できなければ意味がありません。では、どのようにして「安く」「早く」すれば良いのでしょうか。カギは「金型」にあります。
量産と試作では、金型に求められる性格が異なります。量産型では、安く、大量に生産することが求められますので、1つの金型で複数の製品を作れる(多数個取り)ようにしたり、何万回というショット数に耐えられるようにする必要があります。当然、費用も、時間もかかります。ですが、試作型では安く、早く金型を作ることが求められます。試作型では、金型鋼ではなく、アルミなど切削性に優れた金属を利用します。また、金型の機構も極力単純にし、複数個取りではなく一個取りが基本です。
当然試作型の耐久性や生産性は量産型に劣り、量産型では数万〜数十万個製造できますが、試作型では多くて1,000個程度が限界です。よく「試作型でそのまま量産したい」という要望を聞きますが、改めて量産型を作る方が効率的です。
これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。

