プラスチックのさまざまな試験を動画で紹介します。今回は「燃焼性試験」についての解説です。
燃焼性試験:PlaBase試験動画シリーズ
2021.05.31
この記事では…
(執筆:水野渡/富山県産業技術研究開発センター)
・使用機器
燃焼性評価試験機
・関連規格
UL94(HB、V、5V、VTM、HBF/HF)(UL規格:アメリカの Underwriters Laboratories 社が定め、同社によって評価される規格)
UL94
燃焼性試験には、各種規格がありますが、多くの場合は、一定条件下で試料に炎を近づけ、着火のしやすさ、類焼性などからクラス分けして評価します。
その中で代表的なものが、UL94に規定される燃焼性試験や酸素指数法(JIS K 7201)になります。UL94では、94V-0などで示される垂直燃焼性試験と94HBで評価される水平燃焼試験が主に使用され、難燃性材料には94V試験が適用されます。
94V試験では、試験片を垂直に立て、試験片下端に所定の炎で着火後有炎燃焼時間を測定します。その後すぐに10秒間炎を当て、有炎および無炎燃焼時間を測定します。同時に試料下に外科用綿を置き滴下燃焼性粒による発火判定も行います。これらの結果を表のUL94認定水準に当てはめて認定します。

表 UL94V認定水準
94HB試験では、所定の位置に標線を引いた試験片の一端を保持して水平に保ち、試験片の先端に所定の炎を30秒間当てます。類焼するときの標線間の燃焼時間を求め、その値が38㎜/min以下であるものを合格とします。
その他にも、薄手材料垂直燃焼試験(VTM)、発泡材料の水平燃焼試験(HBF/HF)などがあります。
試験機
燃焼性評価試験機は、テストチャンバー、バーナー、ガス制御器、マノメータ、ダンパー、タイマー、各種試料ホルダ、試験用メタンガスなどから構成されます。
試料
94V試験では、5×1/2×1/8inの短冊試験片などが用いられます。試験片本数は5本が標準です。
試験条件
前処理条件(状態調節など)、試験条件(バーナー、炎の大きさ、試料ホルダなどを確認します。試験では直接試料を燃焼させるため、試験ごとのばらつきが大きくなる傾向があります。安定した試験のためには熟練が必要になります。
試験項目
各試験方法による認定結果。
報告
試験項目の他、前処理条件、試験時の状態などを報告します。
参考文献
大阪市立工業研究所 プラスチック読本編集委員会 プラスチック技術協会共編,プラスチック読本,プラスチックス・エージ(2019)
(文責:富山県産業技術研究開発センター 水野渡)
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水野 渡(みずの・わたる)
2024年 合同会社水野商会 代表社員、プラスチック成形(射出成形作業)1級技能士。
富山県下新川郡入善町下山(にざやま)出身。1987年に富山大学理学部を卒業後、富山県庁も入庁し、富山県工業技術センター(現:富山県産業技術研究開発センター)で、プラスチック関連技術の研究などに従事。

