【2】塗装と似たような加工方法/処理方法があるか? それはどのようなものか?
2018.10.03
※めっき、蒸着、印刷、ストライプ、フィルムスタンプ、水圧転写etc.
世の中は競争が当たり前、似たようなことを実施して競合している世界・分野・業界が必ずあります。その知識や実態を知っておくことは大切なことです。それが仕事の充実に繋がり、会社や職場の成長発展のエネルギーになると思います。そんな世界を少し覗いてみましょう。
改めて、塗装をするということは、
◆“素材・本体”というモノの表面(ないしは素材・本体の表面に特定の処理を先に施したその表面)に何らかの被覆層(単層又は複層)を形成して、
◆基本的には“素材・本体”と一体となり、
◆形成されたその被覆層が、本体には無い(あっても少ない)特性や感性、見栄えなどを発揮すること
でした。
この処理方法に含まれる工法には、大きく分けて次の3つの工法があります。
(1)塗工・コーテイング
素材の表面処理方法の1つに、日本語で塗工、英語でコーティングと呼ばれる工法があります。しかし、塗工という表現を使うことは少なくて、むしろコーティングと表現する場合が圧倒的に多いです。コーティングという英語の意味は、“モノの表面を薄い層で覆う”ということで、この工法には、塗装も広義の意味で含まれます。
ところが、塗装の“装”は“装う”という表面の層の重要な価値を意味し、アピールする文言です。このため、コーティングとは意味合いが異なる要素があります。すなわち、コーティングは外観の美しさや“装い”をアピールする意味は少なくて、むしろコーティングによって形成される表層膜の機能・性能等の優秀さ・特殊さなどに価値に重みがあるのです。そして、コーティングの方法も道具や装置/機構等によってさらに細かく分類されます。ここではその詳細に踏み込む場ではないので、別の機会での論説を期待しましょう。
(2)塗装・美装
美装という言葉も業界で使われますが、塗装も美装も、表面の層の見栄え・感性等の価値を特に意識した表面処理技術です。
ところが、塗装と美装の違いは、塗装が非常に広い分野・業界で使われ続けている塗膜の存在を前提にした表面処理技術の表現です。美装はむしろ建築業界やクリーニング業界において広範囲に使われる表現です。美装は必ずしも塗膜の存在を伴わないケースでも使われることがあります。例えば、壁紙・壁パネル・天井パネル・床パネル・床の模様替えなどの施工では、美広範囲に装と呼ばれます。また、アパレル業界では“美しい服を着て美しく装う”のような意味にも使います。
美装は、デザイン関連で「塗膜」の形成を伴う表面処理をしても、その長期安定性や強度・耐久性等を特に求めないこともあり、むしろ、短時間・短期間での装飾的表面処理を目的にしているケースもあります。
このため塗るという文字があれば、膜を形成する表面処理工法に直結するが、塗るという文字が無ければ、必ずしも表面処理工法に関わらない意味もあることを認識しておくべきでしょう。
(3)華飾・加飾
どちらも塗装を含み、モノの表面を美しく飾る処理工法を広範囲に表現するものです。その主な工法としては、水圧転写・フィルムスタンプ・デカール/ストライプ・メタライジング(めっき・蒸着・イオンプレーテイング・スパッタリング等)・印刷・サンドブラスト・レーザーマーキング工法等があります。
ただ、華飾の意味合いは過剰・過分な飾りを意識する工法という概念があるようですので、言葉の使い方に少々注意を要しそうです。
Part1はこちら 【1】プラスチックをなぜ塗装をするのか? 何を期待して塗装をするのか?
これまでカタログや材料メーカー各社のホームページ内に散在していた樹脂(プラスチック)成形材料の情報をPlaBaseに集約しました。 メーカー・樹脂名・物性値など多様な検索方法によって、お客様の目的に合った樹脂成形材料のデータを探し出すことができます。

