【6】塗料を塗るための冶具・道具類及び設備機器類にどのようなものがあるかを探検してみよう
2018.11.15
※冶具・道具類は命(いのち)でもある。設備機器類を含めて、綺麗にし続けて効率よく使いこなせないと、不良品の量産工場になってしまう。
今回は専門業者・企業が塗装業界向けに提供をしている専用の冶具・道具類及び設備機器類にどのようなものがあるか、どのような点に配慮して最善の使用に供するべきかを論説します。しかしながら、それぞれの冶具・道具類及び設備機器類には分かり易くて緻密な仕様書やカタログ等が満遍なく提供されるので、このシリーズでその詳細を説明して論じることは敢えて致しません。むしろ、それらを活用して最高のパフォーマンスを引き出すための考え方を順に提案してみたいと思います。
(1)塗料を霧化して塗装をするための塗装ガンと呼ばれるツール
・エア霧化スプレーガン、エア霧化静電スプレーガン
・ベル型エア霧化スプレーガン、ベル型静電エア霧化スプレーガン
・ディスク型静電霧化ガン
・粉体静電ガン
(2)塗装ガンを保持して自動塗装するシステム/装置類
・多関節型塗装ロボット
・縦型レシプロケーター
(3)塗料の供給搬送装置〈ペイントポンプ〉
・プランジャー式ペイントポンプ
・ダイヤフラム式ペイントポンプ
・ギヤー式ペイントポンプ
これらが塗装をするために、基本的に最低一式ずつは揃えなければならない、あるいいは揃えることを推奨したい専用の冶具・道具類及び設備機器類です。これらを上手に効率良く、不良率が少ない状況で使い続けるためには、
*始業前/終業後に日常モードの清掃が簡便かつ確実にできること、必ず実施すること。
*1週間毎に必要な個所の分解清掃を含む清掃が簡便かつ確実にできること、必ず実施すること。
*塗料ミストが付着したり、塗装ブースの天井方向から落下してくるゴミ/ホコリで汚れないように、取り付けやすくて取り外し除去が容易なフィルム/ラップ類を使って、常時綺麗な状態を維持できるように使い続けること。
が大切です。
(4)塗装ブースと搬送機、そして素材の吊冶具(受け冶具)
塗装は特に高度の意匠性や美的外観を要求されればされる程、ゴミ・ホコリを寄せ付けない性能が優れるクリーンな作業場と、被塗物をゴミやホコリで汚さないように扱える搬送機や素材の吊冶具(受け冶具)が必要となります。
同様に綺麗な空気も必要となります。これらのニーズをかなえるのが塗装ブースであり、搬送装置であり、吊冶具(素材受け冶具)でもあります。
一般的には非常に高価な塗装ブース及び搬送装置は、費用や要求仕様にもよりますが、高度にシステムが設計され、効率よく運転されるように造られて設置されます。これらを使って量産をするユーザーは、とにかく汚しにくいように防塵カバー類を適切に活用して設備装置類を覆い、定期清掃が簡便に実施できるよう周到に使い続けることが肝要です。
これらの設備装置類は不注意やずさんな管理で汚してしまうと、清掃をすること自体が疎くなってしまい、汚れが更に加速するのが一般的です。
設備装置類を上手に使い、ゴミ・ホコリによる不良を抑えて安定した操業を続けるためには、小さな汚れを早く見つけて、直ぐ短時間に綺麗に戻すことが秘訣です。
吊冶具(受け冶具)も基本的には同じですが、被塗物を塗装する時に、同時に最も汚れやすいツールであるため、常に予備の吊冶具(受け冶具)を綺麗に清掃しておいて、汚れた吊冶具(受け冶具)を定期的かつ汚れの少ない短期間のローテーションで取り換えることが肝要です。これも、汚れ過ぎたら清掃がおっくうになるだけで、更に悪いサイクルが加速して回ります。
ここが上手く管理できるかどうか、清掃を定期的に実施して綺麗さを保てるかどうかが、この工場・ラインの業績/収益の良し悪しを左右します。できることなら、定期的に実施しなければならない塗装設備・ブース類の清掃を各企業・ラインの方々で実際に実施してみて、給気/排気に関わる気流バランスが乱れる原因をしっかり調査確認したり、セッティング内で横方向に流れる異常な気流が発生する原因を突き止め、解消することを強くお薦めしたいと思います。
このことが、各企業・各ラインの絶大なノウハウになり、競争力向上の大きな支えになります。
Part5はこちら 【5】次に主役の塗料系、我々の目に触れる「塗膜」とはどんな素材か?
この記事のPart1はこちら 【1】プラスチックをなぜ塗装をするのか? 何を期待して塗装をするのか?
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